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男性育休が取りにくい理由と休むための心構え

育休について
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ボクの育休取得を知った親父の一言が

権利なのは分かるけど、会社には迷惑だし、家おっても暇やろ?

60歳親父と自分の育休に対する考え方が全然違うことを痛感しました。

そんな考えが存在するのは理解しています。

でもなぜ男性育休は気持ち良く取得できないだろう??

ボクは新米パパになったことをきっかけに、6ヶ月ほどの育児休暇を取得しました。

そんなボクが育休取得するときの感じた世間とのズレと、

その時にどのように気持ちを奮い立たせて育休を取得したのかを紹介します。

育休を悩んでいる新米パパに読んでいただければ、

育休取得の精神的ハードルが低くなるような内容になっています。

将来の男性育休仲間が増えると嬉しいです。

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男性の育休取得の現状

厚生労働省が作成した資料によると「男性・正社員」について、

育児のために休暇・休業の取得を希望していた者のうち、育児休業制度の利用を希望して利用した割合は

19.9%。

一方、育児休業制度の利用を希望していたが、利用しなかった割合は

37.5%

となっており、約18%のギャップが存在することがわかります。

https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000676815.pdf

またセキスイハウスグループの調査「男性育休白書2022」によると

引用:セキスイハウスグループの調査「男性育休白書2022」
https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/research/

男性の育休取得率は

2021年 12.2%
→2022年 17.2%(5.0%up)

取得日数は

2021年 3.7日
→2022年 8.7日(5日up)

育休を取得した男性は取得率・取得日数ともに、増加傾向にあります。

しかし、育休を取得したい男性で取得できてない人もまだまだ多いのが現実です。

政府や社会的に男性の育休を推進しているにも関わらず、実際に取得できた男性の比率や取得日数が想像以上に低い。

ボクは勤め先でも数日は育休を取るように勧められていること、

また知人の中に長期間で取得したという話を聞く機会もあったので

もっと大きな数値だと予想していました。

もちろん、性格や仕事の兼ね合いで育休を取得できない人もいることは理解しています。

それでも、子供が生まれた男性の20%以下しか育児休暇を取っておらず、取得した人達も2週間しない内に職場に復帰している現状にはビックリしました。

男性育児休暇への政府の取り組み

  • 男性従業員に育休の取得の確認を義務化(2022年4月~)
  • 出産して8週間に育児休暇を取得しやすくし、分割で取得可能(2022年4月~)
  • 育休中でも条件付きで就業可能(2022年10月~)
  • 育休を申請する期限を1ヶ月前から2週間前に変更(2022年10月~)
  • 大企業では男性育休の取得率を公表が義務化(2023年4月)

男性育休が浸透しない訳、三選

  • 日本独特の風習と職場の同調圧力が強いから
  • 経営側からすると短期的なメリットがないから
  • リモートワークで代替えできると思っているから

・日本独特の風習と職場の同調圧力が強いから

日本では昔と比べて女性の社会進出が進んでいるものの、いまだに

「男性は仕事、女性は子育て」

という日本独特の偏見が払拭できない風潮が残っています。

世代が古いほど、「男は仕事」の偏見が大きく、

20,30年前と今では働き方も風習も違うため、男性が育休を取るということを想像できないのかもしれません。

一方、同調圧力とは、少数派の人も多数意見に合わせるよう暗黙のうちに強制するものです。

同調圧力が行き過ぎると、新しいことに挑戦できなくなったり、失敗を過度に恐怖がったりなど、マイナスに働きます。

男性の育児休暇の取得は義務ではなく任意です。

そのため、職場で前例がないと、

「迷惑をかけて嫌に思われるのではないか」、「男性は育児ではなく仕事を優先するのが一般的なんだ」

という精神的なプレッシャーを感じてしまい、育休を断念する人が多いではないでしょうか。

育児休暇というものは義務ではなく自主的な判断で選択する権利になります。

育休を取りたいと思っていても、

日本独特の風習や同調圧力で空気を読んでしまい、
自分の意思を貫き通すことが難しい社会環境

なのかもしれません。

・経営側からすると短期的なメリットがないから

マネジメント層の「同僚には取得してもらい家庭も大切にしてほしいと思う」と70%以上が男性の育児休暇に否定的ではないものの、

「人手不足で会社の業務に支障が出ると思う」が76.0%となっています。

立場上、業務管理の責任がありますので、

目の前の仕事の進捗を優先せざるを得ない

のかもしれません。(男性育休白書2022参考)

・リモートワークで代替えできると思っているから

リモートワークをしている男性に、コロナ禍による家事時間の変化を聞くと、

6割以上の回答者が「家事時間が増えた」(65.3%)と答えています。

しかしその一方で、

リモートワークがあれば育休はいらないと感じる人

もいるようです…(男性育休白書2022参考)

各々の理由により育児休暇が取りづらくなっていることが分かりました。
ではどうすればよいでしょうか。

育児休暇を取りやすくするために自分自身でできることを紹介します。

男性育休を取るための対策・マインドセット

  • 自尊心を高める、自分にとって何が大切なのかをちゃんと考える
  • 上司に早め早めの報告連絡相談をする
  • リモートワークでは乳児の育児はできない!!ことを理解する
  • 育休制度は権利であることを認識する

自尊心を高める、自分にとって何が大切なのかをちゃんと考える

同調圧力に負けないために重要なのは、

「自分の意思をきちんと持つ」

ということ。

自分の意思がない時に他人の意見に流されるのは、他人に合わせることで自分は間違っていないと安心したいからではないでしょうか。

精神を守る防衛本能的なモノな気がします。

自分の意思が100%明確になっているなら、他人の意見など気にならなくなります。

まずは自分がどう生きたいのか、仕事と家族どちらを優先するのかを自問自答してみてください。

上司に早め早めの報告連絡相談をする

人事的な部分は経営者、管理職の仕事。

早め早めの報告・連絡・相談ができれば、

マネージャーも仕事の割り振りや人事的な準備ができ、周囲の人も心構えや仕事の引継ぎがスムーズになります。

期末までに相談できれば、上司も来期の仕事や人事配置を想定して計画を組みやすいかなと思われます。

ボクは妻の妊娠初期(出産の8か月前)に所属部署の部長とキャリアアップ面談という場があったので、その時に育児休暇を取りたいという意思を伝えました。

そして、安定期(出産の5か月前)に入ったときに取得期間を上司に連絡して、周囲の同僚にも意思を伝えました。

加えて、育児・介護休業法の改正により

2022年4月から男性従業員に育休の取得の確認を義務化されています。

会社に子供を授かったことを報告した際に、育休の取得をしたいかどうかを上司は聞くことになりました。

会社に気を遣って相談できない社員にとっては意思を宣言できる絶好のチャンスになるのではないでしょうか。

リモートワークでは乳児の育児はできない!!

リモートワークの合間に家事育児をすることができるという意見がありました。それに対して個人的な意見です。

育児休暇を取れるのは子供が1歳2ヶ月までの乳児です。

そのため、昼夜問わず不機嫌で、常に抱っこしていないと泣き喚いてしまったり、うまく体が動かせないため、1日中身の回りのお世話をしなくてはいけません。

頻回授乳が必要となる0~3ヶ月頃の間は、ほとんど仕事をする余裕もないというのが現実です。

確かにフリーランスや経営者のように時間の融通が聞く人に限っては可能かもしれません。

しかし、就業時間が決まっているサラリーマンであれば仕事の片手間に乳児を育児するのは難しいと思います。

アンケート結果からは家事時間は増加したとありますが、本当でしょうか?

ある子育て掲示板ではこのような意見がありました。

リモートワークの隙間で夫が育児を手伝ってくれているけども、
育児全般ではなく一部の育児を手伝って、全ての育児をした気になっている。

パートナーありきの家事育児になっているのでは??

どちらか一人でも子供の面倒を見ることができてこそ、家事育児できると胸張って言えるのではないでしょうか??

育休を取得して、子供と向き合い経験を多く積んでこそ、一人前の家事育児ができる旦那になれると思っています。

・育休制度は権利であることを認識する

育休制度は年金や社会保険などと同じ国の制度です。

労働者として真面目に働いている者が有している権利のため、

育休は会社に取らせて貰うのではなく、親の選択で取ることができます。

育児休業給付金も会社ではなく国から支払われるものですしね。

「育休制度は権利」ということを頭で認識するだけでも、気持ちが楽

になるのではないでしょうか。

だだし、権利だけを主張するのは注意。

会社が組織である以上、権利だけを主張するのではなく自らの育休を取るための動きも当然必要です。

権利を振りかざすだけの人間も思われないように、

仕事の引き継ぎやフォロー、周囲の同僚への感謝など社会人として

礼節をわきまえて行動しましょう。

男でも取得するべき育児休暇のメリット

男性にはハードルが高い育児休暇。経験したメリットを紹介します。

  • 出産で心身ボロボロのママをサポートして絆が深まる
  • 仕事しているとできない時間を子供とたくさん共有できる
  • パパとして成長できる絶好の機会
  • 取得期間中は税金や諸経費がかからない

詳細はこちらの記事でも紹介しています。興味ある方はぜひ。

損したくない!男性育休中のお金事情と賢い休み方を大公開

まとめ

国や企業が推進している中、男性の育児休暇がなぜ取りづらいのか考察しました。

周囲の人と違う行動をとりたくないという同調圧力や、人員が一時的に減ってしまうことへの後ろめたさが育児休暇を取りづらくしているようです。また、リモートワークの合間で家事育児ができることから、乳児の育児も片手間でできるのではという間違った考えも育休が広まらない原因になっているようです。

しかし、ひとつずつ理解して対応すれば、解決できない問題ではありません。自分自身の育休に対する考えをきちんと持ち、権利を使用するかしないかを判断し、早めに上司に相談できれば周囲のフォローも受けやすいでしょう。

また、育休を取得するメリットとして、「子供との時間が増え」、「パートナーを助ける事ができ」、「自分の人生を考える」ことができます。

あなたの大切なものは会社ですか?家族ですか?

育休に対する自分の意思を明確にすれば、周囲の環境や意見に流されずに、自信をもって実現したい未来へ進んでいけると思います。

一度きりの人生、自分だけではなく家族の生活も充実させるために、勇気を持って育児休暇は取ってみてはいかがでしょうか。

<参考データ>

厚生労働省のホームページ掲載のデータより

https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000676815.pdf

(2022.10.03 22:30閲覧)

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