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賃貸の窓の結露対策|夏・冬の原因と、原状回復できる方法を解説

樹脂メーカーの家づくり
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賃貸の窓の結露は、放っておくとカビが生えて、掃除が大変です。僕の部屋でも、夏にクーラーをつけると窓の室内側が結露して、放置すると黒カビが出ます。【写真1:カビが出たガラス下端とサッシの下枠】

結露は冬だけの問題ではありません。賃貸では、窓の交換や内窓の取り付けも自由にできないので、仕組みを知って、原状回復できる範囲で対策するのが現実的です。

僕は樹脂メーカーで働いていて、大学・大学院では高分子化学を専攻していました。その知識をもとに、結露を温度と湿度から整理しました。

この記事で分かること:

  • 窓で結露する理由
  • 何℃・何%で結露するのか(露点)
  • 夏の冷房や、冬の加湿で結露する理由
  • 賃貸でできる対策と、それでも残るときの考え方

冬と夏の実測データは、集まり次第追記します。

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窓で結露する理由

結露の条件は、1つだけです。

窓の表面温度が、室内の空気の露点より低くなること。

空気は、温度が高いほど水蒸気を多く含めます。冷やされて含みきれなくなった水蒸気が、水滴になる境目の温度が露点温度です。冷たい飲み物のコップに、水滴がつくのと同じ原理です。

窓は、壁より熱を通しやすく、表面温度が変わりやすい場所です。資源エネルギー庁によると、冬に暖房の熱が逃げる割合の約6割、夏に外の熱が入る割合の約7割が、窓などの開口部です。特にアルミサッシと単板ガラスの窓は、熱を通しやすい組み合わせです(くわしくは [中古住宅の窓サッシの選び方](内部リンク))。

東京都のアンケートでも、結露が出た世帯の約84%で、結露は窓だけに発生していました。

何℃・何%で結露する?

露点は、空気の温度と湿度だけで決まり、季節は関係ありません。

室温\湿度40%50%60%70%80%
20℃約6℃約9℃約12℃約14℃約16℃
25℃約10℃約14℃約17℃約19℃約21℃
28℃約13℃約17℃約20℃約22℃約24℃

※計算値の目安。窓の表面温度がこの温度より低いと、結露します。

室温20℃・湿度60%なら、露点は約12℃です。窓の表面が12℃を下回ると、結露が始まります。冬に加湿器で湿度を50%から60%に上げると、露点は約9℃から約12℃に上がり、結露しやすくなります。

湿度を下げれば、露点が下がり、結露しにくくなります。 温湿度計で湿度を知ることが、対策の第一歩です。

夏の冷房でも結露する?

はい、夏の冷房でも結露します。 東京都は、梅雨から盛夏にかけて、高温多湿の外気が室内に入り、冷房で冷やされた壁などに触れて起こる「夏型の結露」を説明しています。エアコンで冷やし過ぎた部屋で起こりやすいとされています。

エアコンの前後で変わるのは、窓際の表面温度

冷風が窓に当たったり、窓まわりだけが冷えたりすると、窓際の表面温度が下がります。これが露点を下回ると、結露します。

一方、露点は、冷やしただけでは変わりません。 露点は水蒸気の量で決まるからです。たとえば、室温28℃・湿度70%(露点約22℃)の部屋を、水蒸気を減らさずに26℃まで冷やすと、露点は約22℃のままで、湿度が約79%に上がります。エアコンの除湿が効けば、露点は下がります(26℃・湿度60%なら、露点は約18℃)。

露点が上がるのは、水蒸気が増えたときです。窓を開けて外の湿った空気を入れた、部屋干しや調理、入浴のあとにエアコンをつけた、という場面が当てはまります。湿気が増えたあとに、窓際だけが冷えると、結露しやすくなります。

建物の窓では、冷房中に屋外側が結露することもあります(逆転結露)。外側は拭きにくく、サッシの下に水がたまって汚れやカビの原因になります。

僕の部屋の場合

僕の賃貸では、夏にクーラーを使うと、窓の室内側に結露が出ます。水がたまるのは、ガラスの下の端とサッシの下枠で、放置すると黒カビが生えました。【写真2】

結露した水は、ガラスを伝って下にたまります。ガラスとサッシのすき間や、下枠のレールは水が残りやすく、ほこりもたまるので、カビが生えやすい場所です。【どの部屋の窓か、エアコンの風向きを記入】

賃貸でできる結露対策

対策は、湿度を下げる、窓際を冷やしすぎない、こまめに拭く、貼って剥がせるグッズで補うの4つです。

1.湿度を下げる

東京都の資料は、次の習慣を挙げています。

  • 調理中は換気する
  • 入浴後は換気する(換気扇なら30分〜1時間、窓開けなら2〜3時間が目安)
  • 洗濯物は、なるべく室内に干さない
  • 植物や水槽を、置きすぎない
  • 必要に応じて、除湿器を使う

冬に加湿器を使う場合は、湿度を上げるほど露点も上がります。温湿度計を見ながら、自分の窓が結露し始める湿度を超えないように調整しましょう。窓際を避けて置くのも一つの方法です。

エアコンの除湿には、2つの方式があります。弱冷房除湿は、湿気を取りながら室温も少し下げます。再熱除湿は、室温を下げずに除湿でき、グレードの高い機種に付いています。どちらかは、取扱説明書で確認してください。

換気は、季節で考えます。冬は、就寝前に5分ほど窓を開けると、湿気が逃げて結露が軽減されます(東京都)。夏は、外の空気のほうが湿っていることがあり、窓を開けると逆効果になることもあります。24時間換気は止めず、除湿で湿度を下げます。

2.窓際を冷やしすぎない

  • 冷風を、窓に直接当てない
  • 設定温度を下げすぎない
  • 家具は壁や窓から離す(壁から5cm以上)
  • カーテンを閉め切らない(窓際の空気がよどむ)

3.こまめに拭く

東京都は、結露した水をこまめに拭き取り、サッシ下部の水抜き穴の流れをよくして、水を屋外に出すよう勧めています。僕の窓でも水がたまるのは下枠なので、ほこりを掃除して、水抜き穴が詰まっていないか確認します。

4.貼って剥がせるグッズで補う

  • 断熱シート:ガラスの室内側の表面温度が、下がりにくくなります
  • 結露吸水テープ:窓の下に貼って、流れ落ちる水を吸わせます

賃貸で使うときは、次の2点に注意します。

  • ガラスの種類を確認する:型板ガラス(表面に凹凸があるもの)、網入りガラス、複層ガラスは、貼れない製品があります。製品の対応表示を確認してください
  • 管理会社に確認する:剥がせる製品でも、のりが残ることがあります

【データ枠C:対策の前後比較(写真・湿度)】

温湿度計で「結露ライン」を見つける

湿度が何%を超えると結露が出るかを記録すると、第2章の露点の表と、自分の窓がつながります。

【データ枠E:温湿度計の紹介。使ってから、感想と写真を追記】

カビを見つけたら

早めに拭き取ります。洗剤は製品の表示に従い、換気して、ほかの洗剤と混ぜないでください。ゴムパッキンやアルミ、塗装面を傷めることがあるので、目立たない場所で試してから使います。繰り返すときや広範囲のときは、管理会社に相談しましょう。

対策しても残るときは

湿度管理やグッズでも減らないときは、窓そのものの性能が原因かもしれません。アルミサッシと単板ガラスの窓のU値は6.27で、複層ガラスの3.14の約2倍です(日本サッシ協会の簡易評価)。

賃貸では、窓の交換や内窓の取り付けを、自分の判断ではできません。選べる道は4つです。

  1. 管理会社に相談する:結露とカビの状況を、写真つきで伝えます
  2. 貼って剥がせるグッズで補う
  3. 簡易的な内窓を検討する:固定方法によっては、窓枠に傷がつくので、事前に管理会社へ確認します
  4. 次の住まいで、窓の仕様を確認する:窓の種類とガラスを見ておくと、悩みを減らせます

窓の選び方は [中古住宅の窓サッシの選び方](内部リンク)、内窓の効果は [内窓リフォームは本当に効果がある?](内部リンク)で解説しています。

結露を放置するとどうなる?賃貸の注意点

東京都の資料によると、窓や壁の水滴は、建材や壁紙を傷め、アレルギー疾患の原因の一つであるカビを発生させやすくします。

賃貸の原状回復については、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)があります。ガイドラインは、結露は建物の構造上の問題であることが多いとしたうえで、結露に気づいていながら、貸主に通知もせず、拭き取るなどの手入れもせずに壁などを傷めた場合は、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多い、としています。結露が出ること自体ではなく、放置して被害を広げたことが、入居者の負担になりうるということです。

裁判例では、見える結露をその都度拭いていた入居者に過失はないとしたもの(枚方簡易裁判所、平成17年)があります。一方、手入れに問題があったとして、一部の負担を認めたもの(横浜地方裁判所、平成8年)もあります。負担額は、設備の経過年数も考慮されます。

ただし、ガイドラインは一般的な基準で、強制力はありません。実際は、契約書の特約や状況で変わります。

見つけたら、次のようにしておきます。

  1. こまめに拭いて、広げない
  2. 日付つきの写真で記録する(入居時の写真があれば比較に使える)
  3. 管理会社に連絡して、状況を通知する
  4. 契約書の原状回復の項目を確認する

これは一般的な情報で、法的な助言ではありません。迷ったときは、管理会社のほか、地域の消費生活センターなどの窓口も利用できます。

よくある質問

Q.結露は夏にも起こる?
はい。高温多湿の外気が入り、冷房で冷えた面に触れると、結露します。窓際の表面温度が、露点より低くなることが原因です。

Q.結露を放っておくとどうなる?
カビや汚れが広がり、壁紙やサッシが傷みます。賃貸では、放置して広がったカビが、入居者の負担になる場合もあります。

Q.賃貸の窓に貼って剥がせる対策は?
断熱シートや結露吸水テープがあります。ガラスの種類によっては貼れない製品があるので、対応表示を確認し、管理会社にも確認しましょう。

Q.加湿器を使うと結露する?
湿度を上げるほど露点が上がるので、結露しやすくなります。温湿度計で、自分の窓が結露する湿度を確認しながら、調整しましょう。

Q.エアコンの除湿は、結露に効く?
除湿で水蒸気が減ると、露点が下がるので、効果が期待できます。弱冷房除湿は室温も下がるので、窓際が冷えすぎないよう注意します。

Q.賃貸の結露で、管理会社に相談していい?
問題ありません。日付つきの写真で伝えると、話が早くなります。放置せず、早めに連絡しましょう。

まとめ

窓の結露は、窓の表面温度が、室内の空気の露点より低くなることで起こります。夏も冬も、原理は同じです。

賃貸でできる対策は、次の4つです。

  • 湿度を下げる(調理・入浴後の換気、除湿、冬の加湿は控えめに)
  • 窓際を冷やしすぎない
  • 出た結露は、こまめに拭く
  • 貼って剥がせるグッズで補う(管理会社に確認してから)

それでも残るときは、窓の性能が原因かもしれません。管理会社に相談して、写真で記録を残しましょう。

窓際の湿度と結露の関係は、僕も記録中です。冬と夏のデータがそろったら、この記事に追記します。

参考資料

※確認日:2026年10月25日

※数値は目安です。契約や費用の判断は、賃貸借契約書と管理会社に確認してください。

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